畳の効能や効果、トリビアを連載でお送りする「畳の話」
第3回は「イグサの抗菌、消臭効果」。
畳の話 連載第3回
◎イグサの抗菌、消臭効果◎
梅雨の到来で、レインブーツを履く場面も出てきますね。
最近では女性にうれしいオシャレなレインブーツも多く、
ファッションの一部として履けそうです。
でも、出先でブーツを脱ぐときなど、
むれた足がにおったらどうしよう?なんて気になることもあるのではないでしょうか。
足のにおいの原因は主に次の2つだそうです。
・ 汗腺・皮脂腺から発するアンモニア
・ 足に付着している微生物群の増殖で発生する腐敗臭
なんと、こんな心配事にもイグサの力が役に立ちそうです。
イグサはアンモニアなどのにおいに対して高い吸着性を発揮することが、
イケヒコ・コーポレーションの調べで分かりました。
靴を脱いで畳の部屋で過ごす、
伝統的な日本人のライフスタイルは、
畳の機能性を活かした素晴らしい文化だったのですね。
さらに、農学博士の森田 洋 氏の研究で、
イグサは足のにおいの原因となる微生物にも効果があることが認められました。
しかも、日本人の4人に1人は感染しているという水虫にも
イグサは抗菌作用を発揮。
水虫を引き起こすのは、白癬菌というカビの一種ですが、
実験で、イグサの抗菌作用で白癬菌の生育を抑制することが確認されました。
▽イグサに抗菌作用が認められたもの
◎サルモネラ菌(食中毒細菌)
◎黄色ブドウ球菌(食中毒細菌)
◎腸管出血性大腸菌O157(食中毒細菌)
◎腸管出血性大腸菌O26(食中毒細菌)
◎腸管出血性大腸菌O111(食中毒細菌)
◎水虫を引き起こす白癬菌
◎足のにおいの原因となる細菌類
◎レジオネラ菌(病原性細菌)
◎バチルス菌(腐敗細菌)
◎ミクロコッカス菌(腐敗細菌)
イグサの抗菌作用に驚くばかりです。
食中毒予防のパワーにも期待できるかもしれません。
また改めて、日本の伝統的な畳のお部屋での生活が
快適な環境を生み、健康を増進させることを実感するエピソードですね。
(参考文献 森田 洋 「イグサのすべて」)
次回は、畳のお部屋で安全性UPについてです。